大船渡高校の佐々木投手が県予選決勝で登板を回避したことに関し、賛否の議論が盛んにおこなわれています。
投手の状態を一番よく知っている監督が決めたことについて、「怪我が怖かったらスポーツ出来ない」「楽をさせて、いい選手にならない」などと昭和の時代に戻ったかのようにスポーツ根性論を振りかざして非難すべきでないとは思います。
でも、甲子園がかかった大一番の試合でエースを温存した監督の采配は昔では考えられないもので、つくづく時代が変わったと感じざるを得ません。
昔は、高校野球で休養日なしに投手が3連投、4連投するのはザラにあり、それに異論をとなえる者などいませんでした。
今では何の合理的根拠もない笑い話しになりますが、昔は「練習中は水を飲むな」というのがありました。真夏の野球の厳しい練習で喉がカラカラになり、道にたまった水でも飲みたいと思ったものです。練習中に隠れて水を飲むのを見つけられようものなら、厳しく叱られたものです。現在は、熱中症を防ぐため試合の途中で選手に必ず水を飲ませています。
時代とともに野球も変わり、今では高校野球の選手も筋トレしたり、プロ野球では投手の分業制や球数制限が当たり前になっています。
ネット中継で佐々木投手の登板回避や打者としても試合に一度も出さない監督の采配を見て、反射的に「どうして? それはないやろ」と違和感を持った私などは、さながら古い考えにしばられた旧人類なんかも知れません。